介護求人で応募がない原因4選!費用を抑えて採用する3つの工夫

「求人を出しても応募がない」
「他社との人材獲得競争に勝てない」
と、施設の管理職として採用難に頭を悩ませていませんか?
深刻な人手不足が続く介護業界ですが、応募が来ない背景には原稿の書き方や情報発信の不足など、明確な原因があります。
本記事では、会社経営を行う株式会社Koelの代表取締役の視点も交え、介護求人に独自の魅力を肉付けして応募を増やす3つの工夫や、他社の成功事例を書いています。
読めば採用の突破口が見つかりますので、ぜひ参考にしてください。
介護士の採用の現状

現在の介護業界は、多くの施設が深刻な人材獲得競争に直面しています。公益財団法人介護労働安定センターの「令和5年度介護労働実態調査」によると、全体の約65%もの事業所が「人材不足」を訴えているのが現状です1)。
実際に採用率が10%未満に留まる施設は約43%に上り、求人を出しても選ばれないという二極化が進んでいます。他社に勝る独自の魅力を打ち出さなければ、応募すら獲得できない厳しい時代になっています。
施設の人事を管理する立場として、優秀な人員を確保するためには、まずこの過酷な市場のリアルに目を向けることが重要です。
介護士の応募がない理由
多くの介護施設で求人を出しても反応がない場合、そこには明確な原因が存在します。求職者の目線に立ってみると、自社の採用活動に足りない部分が見えてくるでしょう。応募が集まらない4つの理由を深掘りします。

待遇面のミスマッチがある
近隣の競合施設と比べて給与や休日数の条件が見劣りしていると、応募は集まりにくくなります。求職者は複数の求人サイトをまたいで細かく条件を比較検討し、少しでも良い職場を選ぼうとするからです。
たとえば、夜勤手当の額や有給休暇の取りやすさといった実質的な労働環境に差があると、そちらに人材が流れてしまいます。
基本給だけでなく、処遇改善(国から支給される介護職員の給与上乗せ手当)がどのように反映されるかも細かく見られています。
自社の条件が地域の平均相場から外れていないか、定期的に周辺環境をリサーチしましょう。
求人広告の書き方が良くない
求人情報の掲載方法や文章の表現に工夫がないと、求職者の目に留まる確率は下がってしまいます。
ハローワークや大手の求人媒体にただ条件を載せるだけの「待ちの採用」では、他社の魅力的な求人に埋もれてしまうからです。文字ばかりで職場の雰囲気が伝わらない原稿や、ありきたりな「アットホームな職場」といったフレーズは、不信感を生む原因にもなります。
残業時間や担当する利用者数を具体的な数値で示し、明るい笑顔のスタッフ写真を添えて視覚的に安心してもらう工夫を凝らしてください。応募を促すためには、まずは広告原稿そのものを見直してみましょう。
仕事の内容がわからない
入職した後の具体的な業務イメージが湧かない求人は、求職者から敬遠される傾向にあります。介護の仕事は施設形態や利用者様層によって求められる役割が大きく異なるため、自分のスキルで対応できるか不安になりやすいです。
「介護業務全般」とだけ書かれていると、どこまでが自分の仕事なのか、本来の専門外の雑務が含まれているのではないかと警戒されるかもしれません。スケジュールの一例を記載するなど、一日の動きを開示することが求められます。
求職者が抱く心理的なハードルを取り除いてあげましょう。
求職者がそもそも少ない
どれだけ魅力的な求人を作っても、地域全体の労働人口が減っているという構造的な問題も無視できません。
少子高齢化によって若手人材の絶対数が不足しており、限られた求職者を複数の施設で奪い合う形になっているのが実情です。特に郊外や地方のエリアでは、従来の方法で国内の人材だけを募っていても限界を迎えるケースが少なくありません。
今後は、自社のホームページを充実させて遠方からのUターン層を狙うほか、外国人労働者の採用枠を広げるなど、広い視野を持つことが大切になってきます。
これまでの採用ターゲットを大きく変えていく柔軟な姿勢が必要でしょう。
介護士の応募を増やす工夫 3選

求人を出しても応募が来ない状況は、少しの工夫で変えられます。求職者が本当に求めている情報を提供し、他社との違いを明確に打ち出すことが重要だからです。
具体的な3つの取り組みを知り、対策をしていきましょう。
効果的なキーワードを用いる
求職者が検索時に入力する言葉を、求人原稿に盛り込みましょう。多くの求職者は自分の希望条件をキーワード検索して仕事を探すため、その言葉が入っていないと求人自体を見つけてもらえないからです。
具体的には「無資格OK」「残業ほぼなし」「資格取得支援」など、働く上でのメリットとなるフレーズを記載します。
ペルソナが求める条件を意識して言葉を選ぶことで、求人サイト内での露出を増やせるでしょう。
ターゲットが使いそうなリアルな検索トレンドを常に意識して、原稿に反映させてみてくださいね。
求人票の書き方を工夫する
募集要項に具体的な数字や明確な事実を記載し、求人情報の信頼度を高めるようにしましょう。内容が薄く曖昧な表現ばかりの求人は、求職者に働くイメージが伝わらず、応募の候補から外されてしまうからです。
「アットホームな職場」といった抽象的な言葉を避け、有給休暇の取得率や月平均の残業時間などを数値で開示するのが大事。
業務内容も細かく明記すれば、自分のスキルで対応できるか悩む求職者の不安を解消できますね。
他社に負けない充実した情報量を意識して、細部まで丁寧に原稿を作り込んでください。
<h3>施設のイメージを良くする</h3>
自社の公式ホームページやSNSの運用を通じて、職場のリアルな雰囲気を外部に届けていきましょう。
求職者は応募ボタンを押す前に、その施設が信頼できるかどうかをネット上でリサーチすることが多いです。
実際に働くスタッフの紹介や、日常のケア風景を写真や動画でオープンに発信していく方法がおすすめ。
職場の良好な人間関係や独自の取り組みが視覚的に伝われば、「ここで働いてみたい」という安心感に繋がりますよ。
Webサイトを最新の情報に更新し続け、オープンな安心感を求職者に届ける工夫を凝らしてください。
介護士の応募を増やした工夫事例

他社の具体的な成功例を学び、自社の求人活動を軌道に乗せましょう。
実際に工夫を凝らして応募数を劇的に増やした2つの施設の事例を紹介します。
介護士の応募を増やすための参考にしてみてくださいね。
SNSを活用してイメージアップを図ったA施設
A施設は職場のリアルな雰囲気を可視化することで、応募数を増やしました。求職者が最も不安に思う「人間関係の良さ」を、求人票の文字だけでなく視覚情報でしっかりと伝えるようにしたのです。
具体的には、Instagramの公式アカウントを開設し、若手からベテランまでスタッフの笑顔や日常のケア風景をショート動画で定期的に発信しました。
結果として求職者の警戒心が解け、理念に共感した質の高い人材からの応募が増えました。
自社の魅力をオープンに開示する姿勢が、採用力を高めることにつながった事例です。
働きやすさと寄り添う姿勢を追求したB施設
求職者のライフスタイルに徹底的に寄り添う条件への見直しが、B施設の採用成功に繋がりました。
多様な働き方を認めることで、他社との明確な差別化を図り、働くことを諦めていた人達へ情報を届けられたからです。
こちらの施設では、「週3日・日勤のみ」や「子どもの送迎に合わせた時短勤務」といった柔軟なシフト制を導入しました。さらに、入職後のミスマッチを防ぐための「お試し勤務制度」を取り入れたことで、応募への心理的ハードルを下げることにも成功しています。
労働環境の改善に柔軟に向き合う姿勢こそが、優秀なスタッフを引き寄せるきっかけとなるでしょう。
まとめ:介護士の応募は工夫次第で増やせる

この記事では、介護求人の応募を増やすための具体的な改善策を解説してきました。ここで一つ補足したいのが、求人原稿を書き換えるタイミングで、ぜひ既存スタッフへのヒアリングを実践してほしいということです。現場のリアルな声の中にこそ、求職者が本当に知りたい他社との違いや隠れた魅力が眠っているからです。
たとえば、スタッフに「うちの職場のどこが好き?」と一言問いかけるだけでも、求人の原稿に活かせる強力なキーワードが見つかるかもしれません。
今日からの小さな見直しが、施設を支える未来の仲間を引き寄せ、結果として人事を担うあなたの労務負担も大きく減らせるでしょう。
<参考先>
介護人材確保の現状について(第1回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会 資料5). 厚生労働省社会・援護局. https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001485589.pdf(参照2026-05-24).