介護求人の書き方はどうすればいい?応募を増やすための具体例を紹介

「ずっと募集を出しているのに、いっこうに応募が来ない……」

深刻な人手不足の中、現場を回す介護施設の管理職の方々が抱える共通の悩みかもしれません。

実は、介護求人の書き方を工夫して、施設の魅力を適切に発信すると応募率は改善できます。

本記事では、経営者の解決策を導き出し続けている株式会社KoeLの視点から、応募が集まらない原因と効果的な書き方の具体例を提案します。

求職者の不安を解消し、理想の人材を引き寄せるための戦略を実践していきましょう。

目次

介護職の求人はどのようにおこなう?

介護職の採用活動は、求める人物像や状況に合わせて複数の募集手法を使い分けることが大切です。

業界では、人材獲得競争が激しく、ひとつの媒体だけに頼っていては他施設に埋もれてしまうからです。

コストを抑えて地元の働き手を集めたいならハローワークや折込チラシ、有資格者の即戦力を急募するなら専門の求人サイトや紹介手数料がかかる人材紹介サービスというように、それぞれの強みを活かしましょう。

最近は無料で掲載を始められる『Indeed』のような求人検索エンジンを活用する施設も増えています。

施設の採用予算や緊急度と照らし合わせ、自施設に最適な組み合わせを見つけてくださいね。

介護業界の求人が難しい理由

介護職の採用は難しいといわれています。その理由を把握して、対策を取れるようにしましょう。

介護職の人材不足

介護業界で人が集まらない最大の要因は、日本全体の少子高齢化に伴う根本的な働き手不足です。サービスを必要とする高齢者が急増する一方で、現場を支える現役世代の数が減り続けているという背景があります。

総務省統計局の”人口推計”によると、日本の総人口は2008年をピークに減少しており、2018年時点で65歳以上の人口は14歳以下の2.3倍に達しました1)

介護ニーズが拡大し続けるなか、働き手の母集団自体が縮小している状況です。

ターゲット層が薄くなっている現状を理解し、限られた人材へどう自施設をアピールするか考える必要があります。

介護職の給料が低い

業務の負担に対して給与水準が低いというイメージも、求職者が応募をためらう大きな壁となっています。

「体力的にきつい」「仕事量が多い」といった労働環境に対し、報酬が見合っていないと感じる人が多いのです。

厚生労働省のデータでは、20代の介護職の平均年収は約298万円2)にとどまり、他産業より低い傾向が示されています。

基本給だけでなく処遇改善への取り組みなど、金銭面のプラスアルファを求人票で丁寧に伝える工夫が必要でしょう。

<h3>有効求人倍率が高い</h3>

介護業界は他の職種と比べて有効求人倍率(求職者1人に対する求人数)が異常に高く、人材獲得競争が起きています。

どの施設も慢性的な人手不足に悩まされており、常に募集をかけ続けている状況です。

厚生労働省の”一般職業紹介状況”によれば、2023年2月時点の介護職種の有効求人倍率は3.58倍でした3)。これは、一般事務(0.45倍)や清掃(1.92倍)と比較しても高い数値です。

このような売り手市場のなかでは、ただ募集を出すだけでは求職者の目に留まりません。

求人の書き方のポイント

求人を出しても反応が薄い場合、自施設の魅力が適切に伝わっていない可能性が高いです。求職者が「ここで働きたい」と心を動かされる原稿を作るためには、押さえておくべきコツが存在します。

すぐに実践できる3つのテクニックをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

具体的に書く

求人票の各項目は、求職者が自分が実際に働く姿を鮮明にイメージできるレベルまで詳しく記載することが重要です。

漠然とした情報だけでは、入社後の実態が伝わらず、応募の決断に至らないためです。 

たとえば『介護業務全般』とまとめるのではなく、『食事や入浴の介助に加え、レクリエーションの企画』など、業務の内訳を丁寧に書き出しましょう。

また、給与欄には基本給と手当の内訳やモデル年収を、勤務時間には具体的なシフトパターンを明記すると親切です。 

曖昧な表現をせず、詳細な情報を揃えることが、求職者の応募に対する心理的なハードルを下げるでしょう。

対象を明確にする

原稿を書き始める前に、「どのような人材に来てほしいのか」というターゲット像をはっきりと設定しましょう。 

誰にでも当てはまるような当たり障りのないメッセージでは、結局誰の心にも刺さらず、他社の求人に埋もれてしまいます。

年齢層や現在の生活スタイル、保有している資格などを細かく想像してみてください。

主婦層を求めるなら『残業なし』や『休日の取りやすさ』を、成長意欲の高い方を狙うなら『資格取得支援』を強くアピールするといった工夫ができます。 

求める人物像に合わせてアピールポイントを絞り込むことが、採用後のミスマッチを防ぐ有効な手段です。

不安に寄り添う

求人原稿の冒頭や導入部分では、求職者が抱えている悩みや不安に寄り添うメッセージを発信してください。 

介護職への転職を考えている人は、前職での人間関係や体力的な負担など、何らかの課題を抱えながら仕事を探しているケースが多いです。 

「今の職場で体力的な負担を感じていませんか?」といった問いかけからスタートし、自施設の労働環境がその解決策になることを提示してみましょう。

充実した教育体制や、残業が少ない勤務形態などを併せて伝えることで、相手に大きな安心感を与えられます。 

求職者のネガティブな感情を理解し、それを解消できる職場だと伝えることが、応募意欲を引き出すことにつながるでしょう。

求人の書き方の具体例

採用活動を成功させるには、求職者が求める情報を見やすく、かつ具体的に配置することが不可欠です。

ここでは、実際の求人票でそのまま参考にできるような、各項目の具体的な記入例とポイントをご紹介します。

職種名

職種名は、検索画面で最初に目に入る看板のような存在です。単に『介護スタッフ』と書くのではなく、『施設形態+資格名(または具体的な仕事内容)』の形式にしましょう。

『特別養護老人ホームの介護福祉士』や 『デイサービスの入浴介助スタッフ』のように記載することで、求職者は一目で自分の希望と合致しているかを判断しやすくなります。

仕事内容

仕事内容は、『身体介護や生活援助』といった大まかな分類だけでなく、1日のスケジュールに沿って詳細に書き出すのが効果的です。

たとえば、『7:00〜起床介助・朝食準備、9:00〜服薬介助・レクリエーション準備』のように、時間帯ごとの業務をリスト化します。

一日の流れが可視化されることで、求職者は入社後の自分の働き方を具体的にイメージしやすくなります。

求める人材

求める人物像は、資格の有無だけでなく、どのような経験や働き方を歓迎しているのかを具体的に記載します。

『経験不問』だけでなく、『異業種からの転職者や、未経験からスタートした20代〜50代のスタッフが活躍中』といった言葉を添えると親切です。

経験が浅い方やブランクがある方でも、「自分にもできるかもしれない」と安心感を持てるような表現を心がけましょう。

<h3>勤務時間・曜日</h3>

勤務時間は、早番や遅番といったシフトのパターンごとに、開始・終了時間と休憩時間をセットで明記してください。

『早番7:00~16:00(休憩60分)、夜勤16:00~翌9:00(休憩120分)』のような感じです。

また、『平日のみ可』や 『週3日〜勤務可能』など、柔軟な働き方に対応できる場合は、それもしっかりアピールポイントとして記載しましょう。

福利厚生

手当や福利厚生は、求職者の生活設計に関わります。『資格手当(介護福祉士:月1万円)』や『処遇改善手当』など、手当の名称と具体的な金額を漏れなく書き出しましょう。

社会保険完備はもちろん、『資格取得支援制度』や『退職金制度』といった自社ならではの強みも、一覧にして見やすく提示してください。

介護職の求人を適切に書いて応募率を増やそう

求人票は一度作成して終わりではありません。

記載内容を工夫した後は、媒体ごとの閲覧数や応募数の変化を定期的に分析し、改善を繰り返すことが大切です。

また、魅力的な原稿で人材を獲得できても、実際の現場とギャップがあれば早期離職を招いてしまいます。

求人に記載した『働きやすさ』や『教育体制』が現場で本当に実現できているか、この機会に既存スタッフの労働環境と併せて見直してみましょう。

単なる募集作業で終わらせず、採用活動を機に施設全体の体制を整えていく視点が、結果的に長く活躍してくれる理想の人材定着へとつながります。

<参考先>

1)人口推計(平成30年10月1日現在).総務省統計局.https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2018np/index.html(参照2026-7-27)

2) 賃金構造基本統計調査.厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html(参照2026-7-29)

3) 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001076437.pdf(参照2026-7-30)

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